エコリフォームのチェックポイント(設備)

“エコリフォーム”で建物の性能を高め、設備で補うのが正しい順序


家庭でのエネルギー消費の実態


家庭でのエネルギー消費の実態は34.7%が照明・動力他(家電・パソコンなど)で、給湯が28.3%、暖房が26.7%、厨房が8.1%、冷房が2.2%となっています。
この実態から、住宅設備の省エネ化にあたって照明・給湯・暖房が大切なことがわかります。
具体的にはLEDなどの省エネ照明とエアコンや冷蔵庫などの省エネ家電。
続いて、省エネ給湯システムや発電+給湯システムの検討をしましょう。
さらに、太陽光発電・太陽熱給湯などの再生可能エネルギーの活用や、電気を蓄電する蓄エネルギー機器の導入も検討しましょう。

世帯当たりのエネルギー消費原単位と用途別エネルギー消費の変化
(エネルギー白書2013 資源エネルギー庁 平成24年度エネルギーに関する年次報告 第2部 エネルギー動向 第1章 国内エネルギー動向 第2節 部門別エネルギー消費の動向より)



照明・エアコンの省エネ


◆LED(発光ダイオード)照明
照明の省エネとして、国が積極的に推奨しているのがLED(発光ダイオード)照明です。
メリットは、蛍光灯と比較して40%以上の省エネ効果と、4万時間を超える長寿命。
ただし、LED照明は光が直進して拡がらないことから、リビングなどのメインライトにすることは おすすめできません。
光が直進してもいい場所、取り替えが難しい場所、頻繁にスイッチを入れたり切ったりする場所には最適。ダウンライトやスポットライト、手元灯、トイレ照明、吹き抜け部の照明におすすめです。

◆エアコン
現在のエアコンは、エアコン内部の清掃機能はもとより、部屋の空気を同時に換気する換気機能つきもラインアップされています。エアコンの動作は『ヒートポンプ』という仕組みで暖房の際は外気から熱を汲み上げ、冷房の際は室内の空気から熱を汲み上げて外に放出します。エアコンが冷暖房に使うエネルギーは『ヒートポンプ』を動かす電気がほとんどなので、省エネが実現できるのです。
また、エアコンは『統一省エネラベル』に指定されており、省エネ情報の表示が義務づけられています。たとえば『省エネ基準達成率』は国の省エネ基準(目標値)をどれくらいクリアしているか『%』で示しており、数値が大きいほど省エネです。
店頭での表示が義務づけられているのは『統一ラベル』で省エネ性能を★の数で表示しています。『APF』(通年エネルギー消費効率)も参考に。この『APF』とは、”1”のエネルギーが何倍のパワーになるか表わす数字で、大きいほどエネルギー効率がいい=省エネになります。
『冷房能力』・『暖房能力』の『kW』は数値が大きいほど出力が大きく広い部屋でも対応できますが、冷暖房負荷にあった機種を選ばないと、効率が悪くなる場合もあります。


給湯の省エネ


◆自然冷媒ヒートポンプ給湯機(エコキュート)
エアコンで使われている『ヒートポンプ』を使った給湯器で、いまでは省エネ給湯器として定着しています。ランニングコストは一般家庭で月1000円前後とされています。
定価の目安は最新型で100万円程度ですが、タンクの容量や機能によって上下します。

◆家庭用ガスコージェネレーションシステム(エコウィル)
家庭用のガスを使った『コージェネレーション』(電気とお湯を同時につくる)システムです。
ガスエンジンで発電機をまわして電気をつくり、エンジンの冷却と排気から熱を回収して給湯などに使います。家庭用ガスコージェネレーションシステムの場合、年間の購入電気量は約3割~4割程度の節約になりますが、お湯の使用量が多い大家族の場合、さらに購入電気量の節約ができます。
定価は100万円程度ですが、地方自治体によっては補助金を用意しているところもあります。

◆高効率潜熱回収型ガス給湯器(エコジョーズ)/高効率潜熱回収型石油給湯器
(エコフィール)
高効率潜熱回収型ガス給湯器は、ガス給湯器の排気で余熱してから一次熱交換機で沸かすことから、95%という高い熱交換率になっています。従来のガス給湯器と比較してガス消費量が13%少なくなることから、給湯だけなら年間のガス代が約1万円程度の削減ができます。
高効率潜熱回収型石油給湯器とは、高効率潜熱回収型ガス給湯器とおなじ仕組みで灯油を燃料とする給湯器です。
ただし、高効率潜熱回収型石油給湯器は、ガスを使うものと違い、オイルタンクとタンク設置費が必要です。
なお、停電時でもお湯が使える『自立防災高効率給湯器(自立防災型エコフィール)』については、 公的機関や自治体からの補助金制度もあります。

◆太陽熱利用システム
太陽熱利用システムはエネルギー変換効率がとても高く、CO2削減に大きく貢献できるシステムで、燃料を使わずに給湯ができます。
屋根の上に集熱パネルを設置して循環液をあたため、タンク内の水を湯に変える太陽熱温水システムや、屋根で集めた空気をファンで床下に送り込み居室の暖房と換気を行う集熱式ソーラー暖房システム、太陽光発電と組み合わせて暖房・給湯・発電ができるシステムなど、多様なシステムが開発されています。自治体によっては、太陽熱利用システム導入補助金も用意されています。

創エネ設備



◆太陽光発電システム
太陽光発電システムは、昼間、屋根に設置した太陽電池パネルで太陽光を電気エネルギーに変換して発電します。
国の太陽光発電システム設置補助金制度は昨年度で終了しましたが、10kW未満の住宅用については、余った電気を電力会社に『売電』して、電気料金を実質ゼロ円に抑えることも可能です。
ただし、太陽電池パネルの取り付け角度に問題があったり、電柱や木の陰になる、落ち葉が溜まる、雨や雪が多いなどの悪条件下では、当初の想定より発電量が少なくなることから売電量が少なくなることがあるので注意が必要です。
太陽光発電システムの平均的な発電効率は約15%~20%で、保証期間は10年~20年です。

◆家庭用燃料電池コージェネレーションシステム(エネファーム)
都市ガスやLPガスから水素を取り出し、燃料電池ユニット内で水素と酸素を化学反応させて電気とお湯をつくり、貯湯ユニットでお湯を貯めたり追い炊きします。
エネルギー効率は約70%~90%と高いのですが、本体価格は200万円程度と高額。さらに約1.5畳程度の設置場所が必要なので、導入の難易度はかなり高いです。ただし、新しい給湯システムなので、国や自治体からの補助金を活用できます。保証期間は発電4万時間または発電回数4000回に達するどちらか早いほうの時点まで、最長10年間の保証がついています。

蓄エネ設備



◆蓄電池
災害時などの非常用電源としても注目を集めている家庭用蓄電池。
災害時以外でも、太陽光発電システムや家庭用燃料電池コージェネレーションシステムと組み合わせ、日中に余った電気を蓄電池に貯めて夜間や悪天候時に使えます。
さらに、需要の多い時間には、電力会社からの電気使用量を控え、節電にも貢献できます。
価格は用途と容量によって大きく異なり、10万円程度の非常用から200万円を越える常時使用型まで様々。リース方式で月々の支払いだけで利用できる製品もあります。

◆電気自動車
電気自動車やプラグインハイブリッド車にも大きな蓄電池が搭載されていることから、家庭用の蓄電池として活用しよう、という専用のシステムが実用段階に入っています。
電気自動車を非常時の家庭用電源にしたり、太陽光発電システムで発電した電気で電気自動車を充電する仕組みが開発されており、国の補助金や優遇制度も活用できます。

上記でご案内した各種エコ設備導入の補助金について、お住まいの自治体に聞いてみるだけではなく、お近くのiecocoネット加盟工務店にもメールや電話で直接お聞きしてみましょう。きっと、お住まいの自治体より親切丁寧に教えていただけること、間違いありませんよ。

ネクスト・アイズ株式会社 小野代表